組織をたわませる (マッサージ)

マッサージは、組織間リリースと組み合わせて、筋肉を垂直に圧迫したり、左右に揺らすなどの刺激を加えて損傷や炎症後の緊張緩和を目的に刺激を与えています。
慰安目的のマッサージのように気持ち良いばかりではありません。むしろ「痛い」と感じられる方も多いかもしれません

肩甲骨の歪みは肩こりの原因

首の状態を確認

【ハムストリングマッサージ】ハムストリングとは、太もも内側にある大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋などの総称です。自分では緩めにくい部分なので、マッサージによりゆるめていきます。


組織の癒着をはがす (組織間リリース ISR)

炎症の後、頑固な肩こり等では、皮膚が内側の筋肉にぺったりと貼りついて、たわみのない状態になっています。
組織間リリース ISRで皮膚・筋肉・皮下脂肪の滑走不全をはがし滑走を高めることで、皮膚と筋肉本来の動きを回復させます。

軟部組織施術効果
皮膚の内側にある筋肉・筋膜など軟部組織に対する刺激の仕方はいろいろありますが、当院では理学療法士:蒲田和芳先生が提唱する組織間リリースを取り入れた施術を行っています。
このテクニックは、すべての軟部組織を対象に指先を皮膚と筋肉の間に滑り込ませ、滑走させたい組織の間に置いた状態で他動または自動運動を行うことにより組織を滑走させ、皮膚・皮下脂肪とその深部の筋膜や骨膜との滑走性を改善するため組織間の結合をリリース(解放)するもので、それらを元の滑走に戻すことで体の機能を回復させるだけでなく組織の血流や体液循環も促進させることができます。


関節の動きを取り戻す (モビライゼーション)

動きが固くなった関節をやわらかく整え、正しい動きをつくります。
モビライゼーションにより負担のかからない関節運動ができるようになります。

モビライゼーションの施術効果
関節の凹凸デザインは無駄がなく、とても合理的に形づくられていますが、少しでも歪んだり、ずれたりすることで応力が集中し、炎症を引き起こします。 炎症や拘縮によって組織の動きが低下してくると、動作を補う周りの関節や軟部組織に過度の負担がかかり、二次損傷が起こるのです。
モビライゼーションは関節の正しい動きを誘導しながら歪み・ずれを解消し、このような二次損傷を防ぎます。

【足首のモビライゼーション】:足部は歪みが生じると外側重心となり、足首外側に応力が集中するため、そのまま歩行していると足首のねん挫が起きやすくなります。モビライゼーションで正しい重心位置へ戻します。写真は、楔状骨の雑巾絞りモビライゼーション

【膝のモビライゼーション】:固くなった関節はそのままにしておくと、どんどん動きが衰えていきますので、膝の正しい関節運動を作り、階段や坂道での足の運びをやわらかくしていきます。


組織を伸ばす (ストレッチ)>>運動療法(痛活エクササイズ・ストレッチ

圧迫してたわませるマッサージに対して、ストレッチは硬くなった部分の組織をゆっくり伸ばし、やわらかくします。

【首のストレッチ】基本的な動作は、伸び始めたところで10秒間止めて、深呼吸を3回です。呼吸のたびに首の筋肉・関節がゆっくり伸びていくのを感じてください。

【首周りも様々な方向へストレッチ】

【歩き方の癖で硬くなった筋肉をストレッチ】

ご自分でできる簡単ストレッチ

ストレッチは、1時間に1回くらいこまめに行うことでより効果を得られますが、せっかくご自分で行っても正しいやり方でなければ、かえって症状を悪化させてしまう場合があります。
当院では患者さんがセルフコンディショニングにより簡単にストレッチが行えるよう、その方の生活環境に合わせた「いつでもどこでもストレッチ」を提案し、伸ばす時のポイントや動かし方などを丁寧に指導しています。